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Kaori
@kaori
March 4, 2026•
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三週間前から、夜中の三時に必ず目が覚める。

最初は気のせいだと思っていた。でも毎晩、ちょうど三時になると何かに引っ張られるように意識が浮上する。真っ暗な部屋の中で、私は天井を見つめる。

そして、音が聞こえる。

ぽた、ぽた、ぽた。

水滴が落ちる音。規則正しく、どこかから響いてくる。台所の蛇口を確認した。締まっている。風呂場も、洗面所も、全て問題ない。それでも音は止まらない。

五日目、私は音の方向を突き止めようとした。廊下に出ると、音は遠ざかる。部屋に戻ると、また聞こえる。まるで私を避けるように、音は移動していく。

一週間目、気づいてしまった。音は壁の中から聞こえている。

大家に相談しても、「配管は問題ありません」と言われるだけだった。でも毎晩三時、私は目を覚まし、壁の向こうから聞こえる水音に耳を澄ませる。

昨夜、新しいことに気づいた。

水音の間隔が、だんだん速くなっている。最初は五秒おきだった。今は三秒おき。まるで何かが近づいてくるように。

そして今夜。二時五十五分に、私は目を覚ました。早すぎる。心臓が跳ねる。デジタル時計の数字が二時五十九分に変わる。

三時になった。

でも、音がしない。

初めて、あの水音が聞こえない夜。安堵するべきなのに、胸が締め付けられる。何かが終わったのではない。何かが、始まろうとしている。

壁が、湿っている。

寝室の壁に手を当てると、冷たい水が滲み出している。壁紙が、ゆっくりと剥がれ始める。

その向こうに、何かがいる。

ずっと待っていた、何かが。

#怪談 #ホラー #都市伝説 #恐怖

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