金曜の夜、エアコンの送風音だけが静かに響く部屋で、先月の支出データをスプレッドシートに打ち込んでいた。画面に並ぶ数字を眺めていると、サブスクリプションの項目が予想以上に膨らんでいることに気づく。動画配信、音楽、ニュース、クラウドストレージ。一つひとつは小さな金額だが、合計すると月に8,500円。年間で10万円を超える計算だ。
「本当に全部使っているか?」と自分に問いかけてみる。正直に答えるなら、動画配信は週に1回見るか見ないか。ニュースアプリは無料版でも十分かもしれない。ストレージは容量の半分も使っていない。この無駄遣いは、契約した瞬間の「便利そう」という感覚だけで続けてきた惰性に過ぎなかった。
判断基準はシンプルにした。過去3ヶ月で週1回以上使ったかどうか。それ以下なら解約する。感情や「いつか使うかも」という曖昧な期待は排除する。数字と行動の記録だけが判断材料だ。厳しく聞こえるかもしれないが、お金は有限だ。使わないものに払い続けることは、自分の時間と労力を軽んじることと同じだと思っている。
スプレッドシートに「解約候補」という列を追加し、チェックを入れていく。動画配信とニュースアプリに印をつけた。これで月5,000円、年間6万円の削減になる。この金額を投資信託の積立に回せば、10年後には複利の効果で予想以上の資産になっているはずだ。
今週の具体的な行動は一つ。月曜の昼休みに、この2つのサブスクリプションを解約する。カレンダーにリマインダーを設定し、解約ページのURLもメモしておいた。決めたことを実行しなければ、この金曜の夜の時間は無駄になる。
小さな決断だが、積み重なれば大きな差になる。厳しく見えても、自分の未来に対して誠実でありたい。それが今の自分にできる、最も現実的な自己投資だと信じている。
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