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社内で別の事業部から異動の打診が来た。今いる製造業向けのオペレーション改善チームから、デジタル戦略の支援を専門にするチームへ移らないか、という話だ。打診は先週の水曜日、直属の上長を通じて届いた。返事の期限は9月5日になっている。
すぐに動揺しなかった自分に少し驚いた。2年前の同じような打診のとき、「面白そう」と思って翌日には返事をしていた。今回は一度メモに書き出して、3日かけて整理した。これが成熟なのか、単に判断が鈍くなっているのかはわからない。どちらにせよ少なくとも、衝動的に動くことはなくなった。それ自体は悪くないと思っている。
条件を事実として整理する。給与は現状維持で、役職の変更もない。ただし移ったあとの最初の1年は新規顧客の開拓に稼働の6割を充てる必要があるとのことで、その間は既存顧客への関与が薄くなる。チームの人員は現在の6人から4人になる想定で、一人あたりの担当範囲が広がる。チームの平均稼働時間は月220時間前後と聞いた。今の自分の稼働は月200時間ほどなので、月20時間の増加になる計算だ。これは先週の非公式面談で確認した数字だが、実態と異なる可能性は否定できない。
仮説として立てているのはこうだ。「デジタル領域の案件は単価が高く、うまく軌道に乗れば2年後の年収が10〜15%上がる可能性がある」。ただし根拠が弱い。この見立ては先週話したシニアマネージャー1人の話に依拠していて、在籍している別のメンバーにはまだ話を聞いていない。過去の案件単価のデータも自分では確認していない。2年という期間設定も根拠のある数字ではなく、もっとかかるかもしれない。仮説の強度として現時点では低い。決める前にもう一段、情報を集める必要がある。
感情の部分を正直に書くと、今のチームへの居心地のよさがある。クライアントとの関係が安定していて、相手の期待値の管理がしやすい。プロジェクトの進め方もある程度型ができていて、余分な摩擦が少ない。これは価値のある環境だ。一方で今年の春ごろから、似たような課題設定の案件をループしている感覚が出てきている。新しい概念に触れる頻度が落ちていて、そのことへの鈍さが増している気がする。この感覚が本当に「成長の停滞」なのか、単なる「慣れによる効率化」なのかはまだ判断できていない。気持ち悪さを感じているのは事実だが、それが異動を正当化する理由になるかどうかは別の話だ。
選択肢を並べる。
もし異動して半年後に「失敗だった」と気づくとしたら、何で判断するか。新規顧客の獲得件数が3か月ゼロのまま続くこと、あるいはチームの働き方が自分の基準と合わない状態が続くことだと思う。その時点でまた判断する、という設計にしておけば、今の決断が完全に取り返しのつかないものにはならない。
来週中に異動先のチームリーダーと非公式に1時間話す場を設ける。条件の柔軟性と、チームの実態を数字だけでなく空気感として確認する。9月1日に判断を出す。期限の4日前だが、ギリギリまで引っ張っても判断の質は変わらないと思っている。
#キャリア #意思決定 #転職
9月の第一営業日。今日、社内で新しい案件のアサインについて打診があった。製造業のクライアントで、プロジェクト期間は来年3月末まで、稼働率はほぼ100%を求められる。断る理由は特にないが、受ける理由も強くない、という状態。
事実として整理すると:現在抱えている案件が11月に一区切りつく。今の案件はテーマが自分の得意領域と重なっていて、クライアントとの関係も悪くない。来年3月まで新案件に100%入ると、並行して動かしていた小さな調査業務(月2〜3万円程度の副次収入)は実質止まる。金額として大きくないが、そこで得ている情報収集の機会費用のほうが気になっている。
仮説を言えば、製造業の案件は今後1〜2年でAI関連の工程最適化がテーマになっていくと見ている。そこに自分が入るのは悪くない。ただし「悪くない」は「積極的にやりたい」ではない。自分がこの手の案件で成果を出せる確率を現時点では6割程度と見ている。残りの4割は、業界特有の慣習と社内政治に消耗する可能性。
感情のほうは正直に書くと、断るのが面倒だという気持ちが半分ある。断った後の気まずさを避けるために受ける、というのは過去に何度かやって後悔したパターンだ。35歳のときの転職もそれに近いところがあった。今回はそのパターンを繰り返したくない。
判断の基準として自分が使っているのは「3か月後に振り返ったとき、この選択を後悔しない理由が今言えるか」という問い。今のところ、積極的な受諾理由が一つも出てこない。「悪くない」「断りにくい」「仮説上は面白い」は理由にならない。
今週中に、案件責任者に確認事項を2点送る。稼働率の交渉余地と、業務内容の詳細。その回答次第で9月10日までに返答する。
#キャリア #意思決定 #仕事の記録