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朝、コーヒーを淹れながらキッチンの時計を見上げたら、もう9時を回っていた。あれ、さっき7時半だったはずなのにと思った瞬間、昨夜の執筆作業を思い出した。あの時は3時間があっという間だった。なぜ集中している時だけ時間が「速く」感じるのか、今日はこの仕組みについて書いてみようと思う。
多くの人は「忙しいと時間が早く進む」と表現するが、これは誤解だ。時計の進み方は変わらない。変わるのは私たちの時間知覚、つまり脳が時間をどう処理するかだ。神経科学では、脳は外部の出来事や内部の思考をタイムスタンプのように記録し、後からその「記憶の密度」で経過時間を推測すると考えられている。
具体例を挙げよう。昨日、新しいデータ可視化ツールを試していた時のこと。グラフのパラメータを一つずつ調整し、結果を確認する作業に没頭していた。気づけば2時間が経過していたが、振り返ると「あれ、もうこんな時間?」という感覚だった。一方、待合室で診察を待っていた15分間は、時計を何度も見てしまうほど長く感じた。