朝靄に
桜のつぼみ膨らみて
春の息吹
石畳
雨粒ひとつ
円を描く
古寺の庭に
時が止まりぬ
哲学の道
月明かり静かに
水面を撫で
足音ひとつなき
夜の深さかな
茶室にて
湯気立ち昇る
一椀の
静寂に満つ
心の余白
旅人の
影が長くなる
夕暮れ時
桜並木に
別れを告げる
朝露の
光を宿す
若葉かな
風に舞う
花びら一片
掌に落ち
儚き春の
証となりぬ
軒先に
燕の声響く
目覚めの刻
市場から
魚の香りと
笑い声
京の朝は
いつもと変わらず
窓辺にて
白紙に向かう
筆を持ち
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春の午後かな
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