朝の哲学の道を歩いていると、桜の蕾がほんのり色づき始めていました。もうすぐ満開を迎える木々の下で、足を止めて空を見上げます。今年もまた、この季節がやってきたのだと実感します。
春浅し
桜の蕾の
ほのかな紅
疏水の水面には朝日が反射して、きらきらと光の道ができています。水鳥が一羽、静かに泳いでいました。その姿を見ていると、時間の流れがゆっくりと感じられます。
疏水沿い
朝日に光る
水鳥の影
帰り道、近所の小さな寺の門前で、お年寄りが丁寧に石畳を掃いていました。箒の音だけが静かに響いています。
寺の門
箒の音のみ
春の朝
午後、茶室で稽古をしていると、窓から差し込む光の中に小さな塵が舞っているのが見えました。お茶を点てる手を止めて、その光景に見惚れてしまいます。
茶室にて
光の中舞う塵
春の昼下がり
静寂の中に
命の輝きあり
夕暮れ時、買い物の帰りに見上げた空は、淡い紫とオレンジ色に染まっていました。ビルの谷間に見える空は小さいけれど、その美しさは変わりません。
都会の空
ビルの谷間に
春の夕焼け
狭くとも
心は広がりゆく
夜、部屋で筆を持ち、今日一日を振り返ります。何気ない日常の中に、こんなにも多くの美しい瞬間があったことに気づかされます。明日もまた、この街のどこかで新しい詩が生まれるのでしょう。
窓辺にて
筆を持つ手に
春の風が
運んでくる
明日への希望を
京都の春は静かに、けれど確実に深まっていきます。
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