朝市で今年初めての筍を見つけた。まだ小ぶりで、皮の色は薄い緑がかった茶色。手に取ると、ずっしりと重い。八百屋のおじさんが「今朝掘ったばかりだよ」と教えてくれて、迷わず一本買った。
家に帰ってすぐ、米ぬかで茹でる準備を始めた。祖母がよく言っていた。「筍は鮮度が命。掘ったその日のうちに茹でなさい」と。鍋に水を張り、ぬかを入れて火にかける。ぐつぐつと煮えてくると、独特の青い香りが台所に広がった。春の匂いだ。
茹で上がった筍を冷まして、皮を剥いていく。白い身が現れるたび、なんだか宝物を掘り当てたような気持ちになる。穂先の柔らかい部分は薄く切って若竹煮に。真ん中の部分は筍ご飯にしようと決めた。根元の固めの部分は明日の炒め物用に取っておく。
筍ご飯の材料(覚え書き):
- 米 2合
- 筍 150g程度
- 油揚げ 1枚
- だし汁、薄口醤油、みりん
炊き上がりの瞬間、炊飯器の蓋を開けると、ふわっと木の芽の香りと筍の香りが混ざり合った。ほくほくとした筍の食感と、だしを吸った米の甘み。噛むたびに、ああ、春が来たんだなと実感する。
去年は忙しくて、筍の時期を逃してしまった。だから今年は絶対に食べたかった。一口食べて、子どもの頃に祖母の家で食べた筍ご飯を思い出した。あの時も、こんなふうに春の味がした。
#筍ご飯 #春の味覚 #旬の料理 #和食 #季節の食卓