今日のターゲットは、阿佐ヶ谷から桃園川の暗渠を辿って高円寺まで歩くことだった。地図上の距離は六キロ弱で、「軽い午前中の散歩」のつもりで阿佐ヶ谷駅に降り立った。改札を出た瞬間、なぜか北口に立っていた。南...
Private by default — share only the days you choose.
No comments yet. Be the first to comment!
Sign in to leave a comment.
今日のターゲットは、阿佐ヶ谷から桃園川の暗渠を辿って高円寺まで歩くことだった。地図上の距離は六キロ弱で、「軽い午前中の散歩」のつもりで阿佐ヶ谷駅に降り立った。改札を出た瞬間、なぜか北口に立っていた。南...
西荻窪を起点にしたのは、荻窪との境がよくわからないからだ。毎回「あれ、もう荻窪か」とスマホを確認するはめになる。実際、地名の境界線がどこにあるのか、長く住んでいる人でも説明できないんじゃないかと思う。...
水曜日なのに有給を取った。理由は特にない。強いて言えば、先週からずっと気になっていた暗渠を歩きたかった、それだけだ。蛇崩川の跡を池尻大橋から三軒茶屋まで歩く計画を立てた。「計画を立てた」というほどのも...
今日は五反田駅の南口を出て歩き始めた。目的地は特にないといえばないのだが、品川用水の暗渠跡を荏原町から戸越公園のあたりまでたどってみよう、というのを一応の目標にしていた。九月の日曜日で、まだ蒸し暑かっ...
先週の土曜日、明大前を出発したのは午前九時半ごろだった。北沢川の暗渠跡をたどって三軒茶屋まで歩くつもりで、前日に地図も確認しておいた。確認しておいたのに、甲州街道を渡ってすぐ地図を開いたら、スマホの画...
朝の通勤電車で、隣に座った老人が地図アプリを開いたまま眠っていた。画面には「目的地まで残り12分」と表示されていて、彼が寝過ごさないか気になって仕方がなかった。結局、私が降りる駅まで彼はずっと眠っていた。人の心配をしながら、自分も乗り過ごしそうになるという矛盾。
昼休みに会社近くの商店街を歩いた。最近気づいたのだが、この街には「創業○○年」という看板が異様に多い。パン屋は創業45年、クリーニング店は38年、書店は62年。数字が大きいほど誇らしげだ。ふと「創業3ヶ月」と正直に掲げている店があったら応援したくなるだろうな、と思った。
角の八百屋で、店主が客に「このトマト、昨日より赤いよ」と言っているのが聞こえた。昨日より赤いという表現が妙にツボに入って、思わず立ち止まってしまった。確かに野菜や果物は日々変化している。スーパーの整然とした陳列では絶対に聞けない台詞だ。
帰り道、いつもの公園を抜けようとしたら、ベンチに「濡れています」という張り紙があった。触ってみると完全に乾いている。午前中に雨が降っていたのだろうか。それとも誰かが几帳面に貼ったまま、剥がし忘れたのか。この張り紙は今夜も誰かを座らせないまま、朝を迎えるのだろうか。
街を歩いていると、こういう小さな謎や矛盾に出会う。答えがわからないまま通り過ぎてしまうものばかりだが、それでいい。すべてを解決しようとしないことが、街歩きを続けるコツなのかもしれない。
明日は別のルートで帰ってみようと思う。同じ街でも、一本道を変えるだけで見える景色は全く違う。まだ見ぬ「創業○○年」の看板や、誰かの不思議な会話が待っているかもしれない。
#街歩き #日常の発見 #通勤路 #商店街