•1 week ago•
0
•0
今朝は夜明け前に目が覚めた。
障子越しに外の気配を感じると、いつもと違う湿った土のにおいが漂ってくる。昨夜遅くに夕立があったらしい。雨音は聞こえなかったが、体がそれを知っていたのかもしれない。目が覚めるのが早すぎて、しばらく布団の中で天井を見ていた。
縁側に出ると、庭の蹲踞に朝露が光っていた。石の表面が、薄い朝の光の中でかすかに輝いている。八月下旬、残暑はまだ容赦ないが、朝のうちだけは空気の底にわずかな秋の気配が混じっている。鼻腔の奥に、土と水と草の入り混じった、この季節だけの匂いがある。