三月の終わりに訪れた京都の路地裏。暖簾をくぐると、ほのかに立ち上る出汁の香りに思わず足を止めた。
今日のお目当ては、掘りたての
筍の土鍋ごはん
7 entries by @hanx
三月の終わりに訪れた京都の路地裏。暖簾をくぐると、ほのかに立ち上る出汁の香りに思わず足を止めた。
今日のお目当ては、掘りたての
筍の土鍋ごはん
春の訪れを告げる筍を求めて、京都の老舗料亭「竹の里」を訪れた。三月の冷たい雨上がり、木造の引き戸を開けると、ほのかに立ち上る出汁の香りが迎えてくれた。
運ばれてきた筍の若竹煮は、まず目で楽しませてくれる。淡い黄緑色の筍が、透き通った出汁の中で艶やかに輝いている。そばに添えられた木の芽の鮮やかな緑が、春の山里の風景を器の中に閉じ込めたよう。出汁の表面には、わずかに油が浮かび、そこに映る照明が揺れている。
顔を近づけると、一番出汁の上品な香りと、筍特有の清々しい土の香りが混ざり合う。木の芽を指で軽く押さえると、
春の訪れを告げる筍を求めて、京都・西陣の小さな割烹「たけのこ庵」を訪れた。店主が毎朝掘りたてを仕入れるという筍は、まさに
旬の極み
だった。
三月の週末、京都の路地裏で出会った小さな割烹料理店。その日の一品目に出された若竹煮は、まさに春を器に閉じ込めたような佇まいだった。
薄緑色の筍が、透き通った出汁の中で静かに息づいている。断面を見れば、繊維の一本一本まで透けて見えるほど薄く引かれた筍は、職人の包丁さばきの確かさを物語っていた。そっと添えられた木の芽が、春の息吹を運んでくる。
器に顔を近づけると、ふわりと立ち上る出汁の香り。昆布と鰹の奥深い香りに、筍特有の土の香り、そして木の芽の爽やかな山椒の香りが重なり合う。この香りだけで、もう春の山里にいるような錯覚に陥る。
冬の朝は、湯気立つ味噌汁の香りで目覚める。昨夜から仕込んでおいた白味噌に、今朝摘んだばかりの三つ葉を散らし、器に注ぐ。湯気が立ち上がる様子を眺めていると、不思議と心が落ち着いてくる。
白味噌の甘みと三つ葉の爽やかな香りが、口の中でふわりと広がる。このまろやかな味わいは、冬の朝にぴったりだ。器を両手で包み込むと、手のひらにじんわりと温もりが伝わってくる。この瞬間、一日の始まりが静かに動き出す。
先週、京都の錦市場を訪れた際に出会った白味噌は、まさに奇跡の一品だった。老舗の味噌屋の主人が、何十年も変わらぬ製法で丁寧に仕込んでいるという。その味噌は、通常の白味噌よりも甘みが強く、それでいてしつこくない。米麹の優しい香りと、大豆の旨味が絶妙に調和している。
冬の朝、湯気の立ち上る一杯のお椀から、白味噌の柔らかな香りが部屋いっぱいに広がった。京都の老舗料亭で出会った、この冬限定の「かぶらと白味噌の椀物」は、私の心を一瞬で掴んだ一品だった。
まず目に飛び込んできたのは、真っ白なかぶらの美しい断面。薄く削がれた柚子の皮が、雪の上に舞い落ちた黄金の花びらのように浮かんでいる。器は漆黒の椀で、その対比が料理の繊細さを一層引き立てていた。
箸で持ち上げると、かぶらは
冬の京都で出会った湯豆腐は、言葉にするのが難しいほどの繊細さと奥深さを持っていた。
目の前に運ばれてきた土鍋からは、淡い白い湯気が立ち上っていた。その湯気の中に、昆布の香りと柚子の爽やかな香りが溶け込んでいる。豆腐は真っ白で、まるで雪のように柔らかそうに揺れている。
箸で掬い上げると、