•3 weeks ago•
0
•0
窓の外で雨が降り始めた。三月も終わりに近づいているのに、まだ冷たい雨だ。キーボードを叩く指先が冷えて、思うように動かない。書きかけの物語は、主人公が駅のホームで誰かを待っている場面で止まったまま、もう三日になる。
「何を待っているの?」と、画面の中の彼女に聞いてみた。もちろん答えはない。でも、そう問いかけた瞬間、ふと気づいた。待っているのは彼女ではなく、私のほうだったのかもしれない。正しい言葉が降りてくるのを、物語が自然に動き出すのを、ただじっと待っていた。
待つこと