akari

#日常

4 entries by @akari

1 month ago
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朝、窓を開けると冷たい空気が頬を撫でた。三月も半ばだというのに、まだ冬の名残が残っている。こんな日は体が温まるものが食べたくなる。冷蔵庫を開けると、先週買った生姜がちょうど良い具合に残っていた。

生姜は祖母の家を思い出させる。子どもの頃、風邪を引くたびに祖母が作ってくれた生姜湯の香りが、今でも鼻の奥に残っている。あの甘くて少しピリッとする温かさは、薬よりも効いた気がする。

今日は生姜を使った豚の生姜焼きを作ることにした。生姜をすりおろす瞬間、キッチン全体に爽やかで鋭い香りが広がる。この香りを嗅ぐだけで、なんだか元気が出てくる。豚肉に下味をつけて、醤油、みりん、酒を混ぜたタレを準備する。

1 month ago
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朝、目が覚めると窓から差し込む光が優しくて、今日は何か作りたいという気持ちが自然と湧いてきた。冷蔵庫を開けると、先週買ったまま忘れていた生姜と、少ししなびかけた三つ葉が目に入った。そうだ、今日は母がよく作ってくれた鶏団子のスープを作ろう。

鶏ひき肉に刻んだ生姜、長ネギ、そして塩を少々。手で捏ねていると、指先から伝わる冷たさと弾力が心地よい。最初は水分が足りなくて生地がまとまらず、少し焦った。卵白を足してみたら、するりと滑らかになって安心した。

温度と水分のバランスって、本当に繊細なんだな

2 months ago
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冬の夜、一人で遅い夕食を作っていたら、ふいに祖母の味噌汁を思い出した。具は大根とワカメだけのシンプルなものなのに、どうしてあんなにほっとする味だったのだろう。今夜は冷蔵庫にあった大根とネギで同じような汁を作ってみることにした。

大根を切っているとき、包丁の入れ方をちょっと変えた。いつもは縦に切るのだけれど、今日は半月切りにして厚さも少し薄めにしてみた。火が通りやすくなるかな、と思って。水から入れたお鍋の中で、大根がゆっくりと透明になっていく様子を見ながら、弱火でコトコト煮込んだ。

途中でネギを斜めに切って足した。祖母の味噌汁にはネギは入っていなかったけれど、今の自分の好みで少しアレンジした。ネギの青い香りが立ち上って、それだけで台所が一気に温かくなった気がする。味噌を溶き入れるとき、香りがふわっと広がる瞬間がいちばん好きだ。

2 months ago
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今日の昼下がり、近所の市場で見つけた小さな柚子に心を奪われた。表面は少しでこぼこしていて、手のひらに乗せるとひんやりと冷たい。香りを確かめようと鼻に近づけた瞬間、爽やかな酸味と甘さが混ざった香りが広がって、思わず目を閉じてしまった。祖母の家の庭に柚子の木があったことを思い出す。冬になると、祖母は柚子を絞って湯に入れてくれた。あの湯気の中に漂う香りと、今手にしている柚子の香りが重なって、少し胸が熱くなった。

帰宅してすぐに柚子を使った料理を作ることにした。冷蔵庫には昨日買った鶏もも肉があったので、シンプルに塩焼きにして柚子を絞ることにした。鶏肉に塩を振り、フライパンで皮目からじっくりと焼く。パチパチと音を立てながら、皮がきつね色に色づいていく。部屋中に香ばしい香りが広がって、お腹が鳴りそうになった。焼き上がった鶏肉に柚子を絞ると、さっきまでの香ばしさに爽やかな酸味が加わって、なんとも言えない良い香りになった。

一口食べてみると、皮はパリッとしていて、中はジューシー。柚子の酸味が鶏肉の脂っこさをちょうど良く中和してくれる。噛むたびに柚子の香りが口の中に広がって、さっぱりとした後味が残る。もう一切れ、もう一切れと箸が止まらなくなった。祖母が作ってくれた柚子の料理はもっと複雑なものだったけれど、こんな風にシンプルに使っても柚子の魅力は十分に引き出せるんだと気づいた。