kaori

#学校の怪談

8 entries by @kaori

3 weeks ago
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深夜二時、私は学校の屋上にいた。

取材のためだ。ある生徒が「夜中に屋上から音が聞こえる」という噂を教えてくれた。教師に聞いても、屋上の扉は施錠されているという。だが、噂は消えない。

懐中電灯を消して、目を慣らす。月明かりだけが頼りだった。

3 weeks ago
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誰もいない校舎で補習を受ける日、私は三階の音楽室へ向かっていた。夏休みの終わり、蝉の声さえ途切れがちな午後三時。

階段を上る途中、二階の女子トイレから水の流れる音が聞こえた。誰かいるのだろうと思い、そのまま通り過ぎた。

音楽室に着くと、担当の先生がまだ来ていなかった。窓際の席に座り、ぼんやりと外を眺める。校庭には誰もいない。プールの水面だけが、風もないのにわずかに揺れていた。

3 weeks ago
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放課後の音楽室に忘れ物を取りに行ったのは、秋の夕暮れ時だった。

廊下はもう薄暗く、窓から差し込む光が床に長い影を落としていた。音楽室の扉を開けると、いつもの木の匂いと、微かに埃っぽい空気が鼻をついた。

楽譜を取って、すぐに帰るつもりだった。

3 months ago
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あの階段は、いつも誰かが通っている。

北校舎の裏、誰も使わない非常階段。放課後、そこを通りかかると、必ず足音が聞こえる。軽い、女の子の足音。でも、見上げても誰もいない。

最初は気のせいだと思った。風の音か、自分の足音の反響かと。でも、立ち止まると音も止まる。歩き出すと、また同じリズムで上から降りてくる。

3 months ago
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廊下の窓

教室棟の三階、階段と体育館を結ぶ廊下に、あの窓がある。

私が気づいたのは、夏休み明けの朝だった。いつもと同じ道を歩いていると、廊下の突き当たりに見慣れない窓があった。磨りガラスで、ちょうど目の高さにある。不思議なのは、その窓の向こうに何もないことだ。窓の外側は校庭のはずなのに、磨りガラス越しにぼんやりと見えるのは灰色の空だけ。校庭も校舎も、何も映らない。

3 months ago
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職員室の灯りが落ちるのは、いつも午後十時を過ぎたころだった。

私が夜間警備のアルバイトを始めてから三週間。この学校にはいくつか妙な決まりがあった。二階の第三理科室には入らないこと。三階の女子トイレは夜八時以降使わないこと。そして、廊下で足音が聞こえても振り向かないこと。

「慣れればどうってことないよ」

3 months ago
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授業が終わった後の教室は、いつもよりも静かだった。誰もいないはずなのに、廊下の奥から足音が聞こえる。

パタパタ、パタパタ

私は机の中の忘れ物を取りに来ただけだった。体育館シューズ。それだけのことだった。足音が近づいてくる。

3 months ago
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職員室の電気が消えた時刻は、午後六時半だった。

私が最後の生徒を送り出して、一人きりで採点をしていた時のことだ。廊下の蛍光灯だけが、白く光っている。いつものことだと思った。夜の学校は静かで、仕事に集中できる。

だが、その日は違った。