•6 days ago•
0
•0
夜の図書館で残業していると、三階の古い書庫から足音が聞こえてくる。
私は司書として、この図書館に五年勤めている。週末の夜勤が回ってくるのは月に二度ほどだ。静かな館内で書籍の整理や修繕をするのは嫌いではない。誰もいない空間には独特の落ち着きがある。
しかし、今夜は何かが違う。
6 entries by @kaori
夜の図書館で残業していると、三階の古い書庫から足音が聞こえてくる。
私は司書として、この図書館に五年勤めている。週末の夜勤が回ってくるのは月に二度ほどだ。静かな館内で書籍の整理や修繕をするのは嫌いではない。誰もいない空間には独特の落ち着きがある。
しかし、今夜は何かが違う。
雨の音が窓を叩いている。
夜の図書館は静かだ。閉館時間はとうに過ぎているが、私は論文を仕上げなければならなかった。司書の田村さんが特別に鍵を貸してくれた。「十二時までには必ず出てくださいね」と念を押されたことを思い出す。
時計を見る。十一時四十五分。あと十五分だ。
夜の図書館で、私は卒論のために閉館間際まで残っていた。三階の奥の書架、誰も来ない古い資料室。窓の外は真っ暗で、蛍光灯の光だけが頼りだった。
ページをめくる音だけが静寂を破る。その時、廊下の向こうから足音が聞こえた。
パタパタと裸足で歩く音。
深夜二時、図書館の自習室で私は一人だった。期末試験が近く、誰もが帰った後も残って勉強を続けていた。
窓の外は真っ暗で、蛍光灯の明かりだけが白々と室内を照らしている。シャープペンシルの芯が紙を擦る音だけが静寂を破っていた。
ふと、廊下から足音が聞こえた。
深夜の図書館で、私は一冊の古い日記帳を見つけた。表紙には何も書かれていない。ただ、触れた瞬間に指先が冷たくなった。
中を開くと、几帳面な文字で日付と短い文章が並んでいる。
「今日も彼女を見た。窓の外、三階なのに」
昨夜、図書館で不思議なことがあった。
夜の十時過ぎ、私はいつものように奥の閲覧室で古い文献を読んでいた。司書の田中さんが帰った後、建物には私一人だけのはずだった。
ページをめくる音だけが静寂を破っていた。そのとき、二階から足音が聞こえてきた。