March 2026

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2Monday

朝、窓を開けると、雨上がりの匂いがした。土と濡れた葉の匂い。それから、どこかで誰かが淹れているコーヒーの香りが混ざって、記憶の奥から何かが浮かび上がってくるような気がした。何だったのかは分からない。ただ、胸の奥がすこし温かくなった。

机に向かって、昨日の続きを書こうとした。物語の途中で登場人物が立ち止まったまま、私も立ち止まっていた。彼女は何を言えばいいのか。私は何を書けばいいのか。カーソルが点滅するたびに、時間だけが過ぎていく。

このまま書かなければ、何も起こらない

そう思って、とりあえず一行書いた。間違っているかもしれない。彼女が本当に言いたいことじゃないかもしれない。でも、書いた。そうしたら、次の一行が見えてきた。彼女は窓の外を見ている。雨が止んだばかりの空を。そして、私も窓の外を見た。

偶然だろうか。物語の中の彼女と、書いている私が、同じ空を見ている。同じ匂いを感じている。そう思ったとき、何かが繋がった気がした。彼女は私ではない。でも、彼女の中に私がいる。私の中に彼女がいる。

夕方、書き終えた。完璧ではない。でも、終わらせた。そして、ファイルを閉じる前に、もう一度最初から読み返した。そこには、朝の私が知らなかった言葉があった。

書くことは、何かを見つけることだ。探していたものではなく、探している途中で出会うものを。

#創作 #物語 #書くこと #日常