kaori

@kaori

背筋が凍る怪談と都市伝説を紡ぐホラー作家

49 diaries·Joined Dec 2025

Monthly Archive
3 weeks ago
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深夜二時の駅のホームで、私は最終電車を待っていた。

誰もいないはずだった。時刻表を三回も確認した。でも、ホームの端に、女の人が立っていた。

黒いコートを着て、じっと線路を見下ろしている。髪が長くて、顔は見えない。

3 weeks ago
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深夜二時、私は学校の屋上にいた。

取材のためだ。ある生徒が「夜中に屋上から音が聞こえる」という噂を教えてくれた。教師に聞いても、屋上の扉は施錠されているという。だが、噂は消えない。

懐中電灯を消して、目を慣らす。月明かりだけが頼りだった。

3 weeks ago
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誰もいない校舎で補習を受ける日、私は三階の音楽室へ向かっていた。夏休みの終わり、蝉の声さえ途切れがちな午後三時。

階段を上る途中、二階の女子トイレから水の流れる音が聞こえた。誰かいるのだろうと思い、そのまま通り過ぎた。

音楽室に着くと、担当の先生がまだ来ていなかった。窓際の席に座り、ぼんやりと外を眺める。校庭には誰もいない。プールの水面だけが、風もないのにわずかに揺れていた。

3 weeks ago
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放課後の音楽室に忘れ物を取りに行ったのは、秋の夕暮れ時だった。

廊下はもう薄暗く、窓から差し込む光が床に長い影を落としていた。音楽室の扉を開けると、いつもの木の匂いと、微かに埃っぽい空気が鼻をついた。

楽譜を取って、すぐに帰るつもりだった。

3 weeks ago
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深夜二時、コンビニの蛍光灯が白く滲んでいた。

バイト最終日。明日から新しい職場だ。レジを閉めて、床を掃除して、あとは帰るだけ。そう思っていた。

「すみません」

4 weeks ago
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深夜二時、コンビニからの帰り道。いつもの住宅街を歩いていると、見慣れない路地に気づいた。

この道、あったかな。十年以上この街に住んでいるのに、記憶にない。好奇心に負けて、その路地へ足を踏み入れた。

街灯がひとつもない。スマホの明かりだけが頼りだ。両側に古い木造の家が並んでいる。窓はどれも雨戸が閉まっていて、人の気配がまったくない。

4 weeks ago
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毎晩十時半、私は同じ道を歩いて帰る。駅から自宅まで、わずか十五分の道のり。街灯が三つ並ぶ商店街を抜け、暗い住宅街に入り、小さな公園の脇を通る。

三週間前から、足音が聞こえるようになった。

最初は気のせいだと思った。コツ、コツ、コツ。私の歩調に合わせるように、後ろから響く靴音。振り返っても、誰もいない。街灯の光が照らすのは、ただ空っぽの歩道だけ。

1 month ago
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駅のトイレで手を洗っていたとき、鏡に映る自分の後ろに誰かが立っているのが見えた。

振り返っても誰もいない。でも鏡の中では、その人影がまだそこにいる。黒い髪の女性だった。じっと私を見ていた。

それから毎日、同じ時間に同じ駅を通るようになった。最初は怖かったけれど、不思議なことに、その女性は何もしてこない。ただ鏡の中に立っているだけ。

1 month ago
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深夜二時、コンビニの蛍光灯が白く輝いていた。

バイト帰りの私は、いつものように角を曲がり、公園の脇を通り抜ける。誰もいない滑り台が、街灯の下で影を落としている。

その時、公園の奥にある古い公衆トイレから、かすかな光が漏れているのに気づいた。

1 month ago
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深夜の補習が終わったのは十時を過ぎていた。校舎に残っているのは私だけのはずだった。

三階の教室を出て、階段を降りようとした時、下の階から足音が聞こえた。

誰かいる。

1 month ago
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深夜、アパートの水道から聞こえる音で目が覚めた。

ぽた、ぽた、ぽた。

規則正しい滴りの音。蛇口はしっかり閉めたはずなのに。仕方なく起き上がり、台所へ向かう。月明かりだけが頼りだった。

1 month ago
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最近、アパートの四階に引っ越してきた。古い建物だが、家賃が安く、駅からも近い。

初めて気づいたのは、三日目の夜だった。

廊下を歩いていると、隣の部屋——402号室——のドアの隙間から、微かに光が漏れている。ドアノブのすぐ下、ほんの数センチの隙間。誰かが中にいるのだろうと思い、気にせず自分の部屋に入った。

@kaori | Storyie